どうも、ぼーのです。
ぼくは近ごろ、地方で自分のスキルを活かせないかとアンテナを張っていて、今日は福島県内地域おこし協力隊・復興支援員合同募集説明会に行ってきた。
参加して感じたこと、考えたことをちょっと聞いてほしい。
福島県内地域おこし協力隊・復興支援員合同募集説明会とは?
地域おこしや復興支援の新しい仲間を募るため、各地域が特色や産業を紹介するイベント。
福島県内の10の自治体があつまり、就職活動を彷彿とさせるブースを開いていた。
11時から15時の日程だったが、予定よりベッドと戯れてしまったぼくが着いたのは14時過ぎ。おそらく、”ピーク”は過ぎていただろう。
(↓イベントについて詳しくはこちら↓)
f-ninaite.jp
ぼくが参加した理由
そもそも、ぼくがなぜこのイベントに参加したのかというと、近ごろ”東京以外”での活動を視野に入れているからだ。(絶対に福島で活動したい、というわけではない)
地方に若者を招こうという活動が多く見受けられるなかで、地方側の方々がどんな思いで活動されているのか。ぼくにどんなことができるのか。それを考えるために、フラっと足を運んでみた。
ちなみに、先日あった秋田県大館市主催の「旅人Bar」に参加したのも、似たような理由からである。
感じたのは大きな「ギャップ」
今日のイベントに参加して感じたのは、地方と地方求職者のギャップだ。これは地方創生とか復興支援とかそれ以前に、解決しなければならない問題ではないだろうか。
どんなギャップかというと。
「関係人口」になりたい若者
まず、地方で働きたいぼくのような人間の気持ちはというと、「関係人口になりたい」である。
まだ若いし家族もいないし、もっといろんな場所で経験や出会いを広げたいから、移住はリスキー。そして結局、都会は便利で楽しい。とはいえ、都会ではなかなか経験できない裁量の大きな仕事に取り組める地方にも魅力を感じる。今はインターネットを使えばどこでも仕事ができるし、自分と地方のためにキャリアを積んでいきたい。
これはほとんどぼくの感覚でもあるのだが、大館市のイベントではこのような思いを共有できる人が多かった。
「移住圧」がすごい自治体
しかし、地方の人々はとにかく「移住圧」がすごい。
「うちは〇〇と〇〇と〇〇があって、こんなに良いんだよ!だからよかったら来て!もっとよかったら移住して!」というように。
自分の地方を誇りに思い、後世にも継いでいかなければならないという、使命感に駆られている。いやもちろん、それはそれで素晴らしい取り組みだと思うのだが。
両者が交わる場所が必要。
今の状況は、交わっているようで交われていない。今日ブースに座って、パンフレットを広げられ、農産品や観光地、年間行事などの説明をされているときに思った。
そうじゃないのだ。と。
スキルを活かしてキャリアを積んでいきたい若者。土地の魅力を伝えて人口を増やしたい地方。同じテーブルにつき話ができているようで、まったく噛み合っていなかったように思う。
もちろん、その自治体ならではの面白い名産から、魅力を感じることもある。たとえば、今日お話しさせてもらった福島県須賀川市。ここはウルトラマンで有名な円谷プロの創業者、円谷英二氏の出身地で、ウルトラマンがいる「M-78星雲」と姉妹都市協定を結んだらしい。そして須賀川市の大通りには歴代のウルトラマンや怪獣のモニュメントが立っているという。
これだけ面白ければ(ぼくにはかなり魅力的だった)、そして求職している若者がウルトラマンファンなら、「須賀川市のために働きたい」と、地域おこし協力隊になってくれるかもしれない。
しかし、多くの場合は、そうではないだろう。
「話をする」ために必要なもの
では、両者の話が噛み合うためには、なにが必要か。
地方側
まず、地方自治体には「移住」という言葉を、ぼくらの前では封印してもらいたい。これは個人的な思いでもあるのだが、その二文字を出されると、ハードルがグッと上がる。そのうえで、地方が抱える課題を細分化して示すべきだ。
たとえば、これは福島県須賀川市の求人情報。率直に言って、「伝統産業-須賀川市牡丹-の“技”を習得し、後継者になる」ことに魅力を感じる若者は、いるのだろうか。これを見かけた人が「伝統産業-須賀川市牡丹-の“技”を習得し、後継者にな」っている自分を、想像できるのだろうか。
ぼくには、初対面でいきなり「結婚してください!」と迫ってくる異性のように思える。重い。重すぎる。だから、課題を細分化してもっと軽い付き合いから始めてみてはどうか、と思うのだ。
須賀川市の場合はInstagramやTwitterなどのSNS運用、ウルトラマンをモチーフにした商品の企画やデザイン、YouTubeチャンネルの撮影や編集などなど、今日ふわっと話を聞いただけでも、これだけの仕事を募集できるのではないかと勝手に思った。
まず「あ、これなら私にできそう」と思わせる。仕事に取り組むなかで、その地方を知っていく。すると友人や恋人との旅行先として、心に浮かんでくる。自治体のみなさんが大好きな移住も、その先にあるかもしれない。
必要なのは、若者たちの気持ちを知り、寄り添うことではないだろうか。
若者側
そして若者にも、自分のスキルを細分化する必要がある。
これはぼく自身の反省でもあるのだが、「〇〇や〇〇のスキルを持っている」とハッキリと示すべきだ。
「なんか面白そう」とふわっとしていると、例の「移住圧」の餌食にあう。
状況は”買い手市場”なだけに、ハッキリと示すことができれば、自分のやりたいことをしっかりと実現できる。の、ではないだろうか(憶測でごめんなさい)。
必要なのは「解像度」
まじでできるやつできないやつの一番の差は解像度。どれだけの粒度で世界と自分を見れてるか。できないやつはまじで荒い。
— 箕輪厚介(アジア進出)死ぬこと以外かすり傷 (@minowanowa) 2019年1月26日
今日たまたま目にした箕輪さんのツイート。今回の地方と若者の問題にも、まさに解像度が必要だと思った。
とはいえ、今日はまたひとつ地方の可能性を感じた1日でもあった。
自分にできることを増やしながら、今後も地方との関わり方を考えていきたい。
最後まで読んでいただき、ありがとうございます。
総じて、コミュニケーションはむずかしい。。