日本代表が敗退した南米選手権「コパ・アメリカ」は、今日から決勝トーナメントの戦いが幕を開けた。
1回戦のカードは、グループAを1位で通過した開催国ブラジルと、グループBを3位で通過したパラグアイ。
結果として90分を0−0で戦い終え(準々決勝は延長戦がない)PK戦までもつれたものの、ブラジル代表が辛くも勝ち上がりを決めた。
ヨーロッパの名将たちの顔が。
両チームの先発メンバーは、以下の通り。
(DAZN より)
グレミオに所属しているエヴェルトン以外の先発メンバー10人は、ヨーロッパのビッグクラブに所属している選手となったブラジル代表。
足元の技術の高さはもちろんだが、個人的には各選手の攻撃から守備への切り替え(いわゆるネガトラ)の早さが素晴らしいと感じた。
とくに前線からのプレスバックは、現代サッカーには不可欠。彼らにその意識を植え付けたであろうクロップ、ペップ、シメオネ、トゥヘルといった、現代の名将たちの顔が浮かんだ。
世界最高峰の右サイドバック。
そしてこの試合、僕がもっとも心を奪われたのが、キャプテンマークを巻いたDFダニエウ・アウヴェス。
欧州を席巻した「ペップ・バルサ」でレギュラーを務め、バルセロナ退団後もユヴェントスやPSGでリーグ優勝を果たしている36歳は、この試合も右サイドバックとして抜群の存在感を放っていた。
サイドバックの位置から内側に入って角度を作る、いわゆる「偽サイドバック」の動きにとどまらず、相手ディフェンスの隙間でボールを引き出す動きが本当に見事で、4分には相手ペナルティアークからFWロベルト・フィルミーノへラストパスを通しシュートを演出。
得点を目指した後半、MFアランに代わってFWウィリアンが投入されてからは、攻撃時にボランチの位置へ。ウィリアンに幅を取らせ、MFアルトゥールとボールを散らす役割を担った。
85分に交代するまで、「サイドバック」に囚われない柔軟なポジショニングで、試合を通してブラジルの攻撃を支えていたのだ。
DAZNの中継で解説の戸田和幸さんもおっしゃっていたのだが、ロシアW杯にアウヴェスがいたらどんな違った結果が待っていたのだろう。そんな妄想を掻き立てられるほど、チームとしてかなり機能していた。
アウヴェスの移籍先に注目しつつ。
すでにPSGからの退団を明言しているアウヴェス。36歳となり身体的な衰えはあるかもしれないが、いわゆるサッカーIQの部分は、さらに磨きがかかっている印象を受けた。
個人的にはシティでペップとの再会を見てみたいが…比較的プレーが激しいとされるプレミアリーグはどうだろう。
まあひとまず、まだまだ続くコパ・アメリカを、しっかりDAZNで楽しんでいきたいと思っている。