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地方創生に興味ありまくりな29歳コピーライターのブログ。

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【週刊エッセイ#28】無味無臭。

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どうも、ぼーの(@nobo0630)です。

今週も金曜日が来てしまいました。ほんと、あっという間ですね。

ということで金曜恒例の「週刊エッセイ」です。どうぞよしなに。

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深夜のコンビニ店員。【3月5日(金)】

その日の仕事を終えて、夕飯を食べてシャワーを浴びて、趣味の時間を過ごしたりして、そこから何の気なしへコンビニ歩く時間が好きだ。時刻にして、とりあえず22時以降。スナック菓子かスイーツか、はたまた酒と肴か。500円ほどの予算を頭に浮かべるその道中は、僕にとってはディズニーランドよりもワクワクする時間である。

そして最近、僕は深夜のコンビニ店員も好きなのではないかと感じ始めている。その時間に近所の数軒を覗くとたいてい男性店員で、ぱっと見の年齢は20〜50代とまちまちだ。ただ、彼らからはどこか“陰”を感じざるを得ない。

正直、深夜のコンビニの店員というキャリアは、社会的に順風満帆とは言いがたいだろう。いやもちろん大切な仕事だし、結局僕もお世話になっているんだけれども、例えば自分の子供にはあまり過ごして欲しくないキャリアではないだろうか。

だから僕は、深夜のコンビニ店員に対して「これまでどんな人生を歩んできたんだろう」とか「今どんな事情でここにいるんだろう」とか「どんな野望を抱いているんだろう」とか、そんな想像を膨らませてしまう。きっとストレートにレジの向こうに立っている人は少ないはずで、彼らが醸し出す“陰”も相まって引きつけられてしまうのだ。

また、僕もどちらかと言えば彼らと同じような人種だと思う。社会的に、決して順風満帆とは言いがたい人生だ。だから彼らに共感し、親近感のようなものが湧いてきているのかもしれない。まあいずれにせよ、僕は今後も深夜のコンビニ店員さんたちに、きっとお世話になりながら生きていくのだろう。

タモリさんのYouTubeチャンネル。【3月6日(土)】

途中から見たのだが、昨夜の『タモリ倶楽部』が面白かった。鉄道好きのゲストを招いた鉄道企画。電車や新幹線にまつわるお題ばかりが出るジェスチャーゲームや、山手線の内回りと外回りで争うすごろくなど、オリジナルかつマニアックな内容となっていた。

ふと、今のYouTubeのような番組だなあと思った。いわばタモリさんのYouTubeチャンネル。決して大衆受けを狙っているとは思えず、とにかく狭く深いところをついていくスタイルである。僕は鉄道に全く詳しくないしハッキリ言ってあまり興味もないが、タモリさんを中心とした出演者たちの楽しげな雰囲気に、気がつけば引き込まれていた。

思えば『タモリ倶楽部』は、ずっとその“温度”を保っていると思う。社会的なブームや問題も取り入れながら、大人がまじめにふざけている。毎週欠かさずチェックしているわけではないが、よく分からない専門家を招いていたり、よく分からない場所へ潜入していたりするイメージもある。調べてみたら1982年10月9日から放送を開始した番組らしく、またずっと放送時間も深夜帯。ゴールデン帯とは無縁で、少ないゲストと共にひっそりと佇んでいる印象である。

つまりもう39年ほど前から、タモリさんはYouTubeのような活動を続けていたのだ。いや、逆だ。今のYouTubeが『タモリ倶楽部』のようなもの、なのである。もし「YouTubeとかやらないんですか?」とタモリさんに聞くことができたら、きっとそのやらない理由のひとつに、長寿番組の存在をあげると僕は思っている。

自分探しの旅。【3月7日(日)】

2006年、ドイツW杯。当時の「ジーコジャパン」は中村俊輔や小野伸二、高原直泰らを擁し、2大会連続となる決勝トーナメント進出へ期待が寄せられていたように思う。しかし、結果は1分2敗と、1勝もできずにグループステージで敗退。当時の僕は、まだ今ほどサッカーを熱烈に愛せてはいなかったが、それでも忘れられない“ひとコマ”が、今も脳裏に焼き付いている。

グループステージ第3節、ブラジル戦。日本は玉田圭司の鮮烈なゴールで先制しながらも、結果として1ー4で大敗を喫する。試合を終えた後、チームのカリスマ的存在だった中田英寿が、カナリアイエローのユニフォームを顔に被せてピッチ上で仰向けになっていた。

彼はその翌月、現役引退を正式発表。そして指導者や解説者など、サッカーに関するセカンドキャリアを歩むわけではなく、世界を転々とする旅へ出た。誰が言い出したのか定かではないが、当時それは「自分探しの旅」なんて報じられていたと思う。

選手として最後に触れていた芝生の上で、当時29歳だった彼は何を思ったのだろう。ひょっとしたらあの時に、引退を決意したのだろうか。僕は当時14歳で、中田にそこまで感情移入することはなかった。強いて言うなら「負けて相当ショックだったんだろうなあ」である。ただ28歳となった今、15年前の真相が気になっている。まあ、それを知る由もないのだけれど。

というのも「自分探しの旅」なんてワードに、今まさに共感できるのだ。当時はそのキザな雰囲気に、やや嘲笑的な使われ方もしていたし、自分自身もそんな印象を抱いていた。しかし本当は、そうじゃない。さまざまな環境に身を置き、さまざまな人に出会うことが、自らの新たな可能性にも出会わせてくれるのだ。

ふと、今後そんな旅に出ようかと思いついた。まさに「自分探しの旅」である。そこでオートマティックに、中田英寿の姿も思い起こされたのである。

あくまで人生が軸である。【3月8日(月)】

僕はこのnoteの他に、Twitterやブログ、YouTubeなんかも運営しています。今年はInstagramも始める予定で、今後「地方」や「宮城」をテーマとした発信をどういう風に広めていこうかと考えています。たとえばブログを軸として、その動画版をYouTubeで、画像版をInstagramで、みたいな感じで。どう発展させていこうかなあと考えています。

ただ、ふとこの記事のタイトルのようなことを思いました。結局どんな人生を送るかが軸なんですね。あくまでSNSは、伝えるためのひとつの手段に過ぎません。手段を軸にするのは本末転倒というか、まあ個人的にははっきり間違いだと断言はできませんが、ちょっと危険な香りが漂います。

だからまずは自分自身が、どのような人生を送りたいのかを定めようと思います。発信する方法は、それからです。多くの人にとってわざわざ聞くまでもないことだとは思いますが、次回として、あるいは備忘録として、今日はここに記させてもらいます。

3.11は、鎌倉で海鮮丼を食べる。【3月9日(火)】

今年の「3.11」は何をすべきか、全然未定だったんだけれども、とりあえず仕事は入れずにいた。東日本大地震から10年を迎える節目の日。宮城県出身のものとして、また地方での活動に興味が湧いているものとして、地元東北のために何かできないかと考えていた。

ただ、最近ようやく予定が埋まった。鎌倉へ海鮮丼を食べにいくことにしたのだ。

smout.jp

移住スカウトサービス『SMOUT』が宮城と岩手の4市町から食材を募り、期間限定で「復興丼」なる丼を販売しているそう。また復興丼の料金の一部は、被災地へ寄付されるとのこと。さらに期間中は、鎌倉にある会社の社員しか利用できない「まちの社員食堂」を誰でも利用できるというのだ。

都内在住のものとして、また海鮮好きとして、これは行かないわけにはいかない。約2時間ほどをかけて、人生初でもある鎌倉に行ってこようと思う。めちゃくちゃ楽しみ。空けといて良かった。

ということでもし現地で会える方、僕は1人で行くのでぜひ会いましょう。この声が、果たしてどれほどの人に届いているかは定かではないのだけれども。

無味無臭。【3月10日(水)】

味がしない。匂いもしない。

あ、別にウイルスに感染してしまったわけではありません。ここ1〜2週間ほどの、自分のnoteに対する感想です。いや、書いている間の感覚といってもいいかもしれません。

ここ最近、ずっとフワフワしながら文章を書いています。なんというか「よし、今日はこれを書こう!」「これを伝えよう!」ということがありません。これまではだいたい23時を過ぎれば、なんとなくネタが浮かんできてくれていたのですが、今は23:30を過ぎても頭の中は空っぽ。そんな風にして“惰性”でできあがった文章は、書いた本人であるぼくが読んでも面白くありません。なんたって無味無臭、ですからね。これはあまりよろしくない事態です。

無味無臭を味わえるほど継続できている、なんて角度を変えることもできそうです。まあただ、やっぱり言葉が好きな28歳としては、良い味や匂いのする文章を書きたいし、読んでもらいたいってもんですよ。そりゃスキも多いほうが嬉しいに決まってますからね。

とりあえず、明日は鎌倉へ行ってきます。思えばここ1〜2週間ほど、電車にも自転車にも乗っていませんでした。無味無臭の原因のひとつに、この行動範囲の狭さがあったのかもしれません。カフェやファミレスにも行かず、近所のスーパーとコンビニへ歩いていただけでした。だから新たな環境がぼくのインスピレーションを刺激してくれるんじゃないかと、鎌倉をヘンに信用しています。

ということで、明日のnoteの編集画面を開く時間が少し楽しみになってきました。よしよし、わるくない兆候だ。

今日から10年目。【3月11日(木)】

鎌倉の「まちの社員食堂」へ行き、三陸沿岸部4市町の食材がコラボレーションした『復興丼』を食べてきました。11:30から販売開始で、僕はちょうどその時間に着いたんですが、すでに店の前には行列ができていましたね。ただ1日限定60食の味わい、しっかり堪能できました。

めちゃ美味かったです。やっぱり海の幸に注目が集まりがちだと思うんですけど、刺身とご飯の間に敷かれたワカメが良い仕事をしていました。胡麻和え仕立てで、分厚くてコシがあって。先日、友人にお寿司を食べに行く予定を断られて良かったと思えました。

お腹を満たしてからは、鎌倉駅前をぷらぷら。生まれて初めて行ったんですが、めちゃくちゃ良い街ですね。古き良き街並みが残りつつ、もちろんイマドキの店もありつつって感じで。ぽかぽかとした陽気も相まって、1人で歩いてても楽しく過ごせました。また今度、友人や恋人と行こうと思います。まあ現状、彼女はいないんですけれども。

「3.11」から10年。テレビやSNSでは、想いを馳せる人が多く見受けられます。ただ結局ぼくはというと、上手にメッセージを表明できず、復興丼を食べただけでした。今日から10年“目”ということで、遅すぎるかもしれませんが、これから地元の街づくりへ積極的に関わりたいと考えています。復興丼は、その第一歩です。



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